宿墨の効果
硯を使って 磨り下ろした墨を、
ニ、三日を
寝かせて使うと、
「宿墨」(しゅくぼく)とし生成されます。
夏場だと
1日2日でできることが多い。
原理はとても簡単だ。
磨り下ろした墨は膠分が急激に減少し、
墨粒子の集合も急激に進む状態。
ニカワと墨を分離状態です。
「宿墨」粒子同士が引っ付きあい、
比重が大きくなって水と分離したわけで、
墨本来の美しいといわれる墨色が
失われた状態のことだから
「汚い表現」になりやすいのだ。
なぜ墨本来の美しい墨色が
失われてまで使うのか
それはリスクを冒して
期待できる効果があり
やる価値があるからです。
「宿墨」を使うと、
特別な効果が期待できます。
現代書の世界では珍しくないですが
経験の浅い初心者には向かない。


硯を2、3個持つのが水墨画家の常ですが
便利です。
ちなみに市販の液墨からは
「宿墨」が作れないと思います。


